脇の下のリンパが腫れて痛みだす原因とは?

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リンパとは

一般に、リンパ管、リンパ液、リンパ節をひっくるめて、リンパと呼ばれます。

人体には血管の分布に似た、リンパ管の分布があり、リンパ液が流れています。リンパ管の中で最も細い毛細リンパ管は人体の各組織内にあり、これらが集まり太いリンパ管となって各組織内から出て、各リンパ管同士が合流し、最後は1本化され、鎖骨下静脈につながっています。リンパ管を流れるリンパ液は体の各組織の間にある組織間液が集められたものです。

リンパ管の合流部は太くて節状をしているのでリンパ節(或いはリンパ腺)と称され、首まわり、脚の付け根、脇の下、その他の部位に多数集中しています。

リンパの働き

リンパは、体内に侵入した細菌、ウイルスなどを退治したり(免疫機能)や、老廃物をろ過などして処理する(排せつ機能)などを有します。

脇の下のリンパ

脇の下は、体温計を挟み込んだりする所、つまり、腕の付け根の下面にあるくぼみ(=脇の下)の部位を指し、そこに分布するリンパ節が「脇の下のリンパ」であり、医学的には「腋窩(えきか)リンパ節」といいます。脇の下のリンパは約20個~30個のリンパ節の集まりからなります。

脇の下のリンパが腫れる原因

リンパによる免疫機能や排せつ機能が高まると、脇の下に「腫れ」や「しこり」ができます。脇の下のリンパが腫れているときには、リンパ節にリンパ液を集めてより免疫機能や排せつ機能を高めて人体を守ろうとしているのです。

脇の下のしこりに痛みを伴う場合

・風邪を原因としてリンパが風邪のウイルスに反応し、脇の下に腫れやしこりができることがあります。

・脇の下のまわりできた「外傷」を原因とし、例えば、「粉瘤」などの「良性腫瘍」を掻いたことにより傷口ができると、この傷口での細菌やウイルスにリンパが反応して、脇の下に腫れやしこりができることがあります。

脇の下のしこりに痛みを伴わない場合

・良性腫瘍とされる脂肪腫を原因とする脇の下のしこりには痛みがありません。脂肪腫は皮膚の下にできる脂肪細胞で、首や肩、背中などにできやすく、柔らかくて弾力があります。大きさは数ミリから5cm位が多く、ゆっくり成長するといわれています。しこりに痛みがなくても、急に大きくなるようなら悪性リンパ種の可能性があるので要注意です。

・脇の下のリンパは、乳腺の一部とつながっているので、乳腺のがんを原因として、脇の下に腫れやしこりできることがあります。乳がんは進行するまで痛みがないといわれています。ですから、痛みのない腫れやしこりがあるときは乳がんを疑います。

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すぐに病院に行ったほうが良い?

脇の下の腫れやしこりについては、痛みを伴う腫れやしこりが、風邪や外傷に伴って生じたものなら、風邪や外傷が治れば腫れやしこりも消えるはずのものです。

風邪や外傷などが治っても消えない腫れやしこりがあるときは、痛みの有無を問わず、腫瘍など別の原因かも知れないので、すぐに医者に行ったほうが良いです。

風邪や外傷がないのに、脇の下に腫れやしこりがある場合も同様です。

治療・解消方法

風邪、外傷を原因とする脇の下のリンパの腫れ、しこりは・・・風邪や外傷を治すことで解消します。

粉瘤、脂肪腫などを原因とする脇の下のリンパの腫れ、しこりは・・・粉瘤、脂肪腫などは良性腫瘍です。粉瘤の治療法としは、抗生物質の投与による炎症の抑止、外科療法があります。脂肪腫の治療法は、サイズが小さければ経過観察だけで治療しない選択ありです。5㎝以内なら外来手術、5㎝をこえるなら入院手術となります。

悪性リンパ腫、乳がんなどを原因とする脇の下のリンパの腫れ、しこりは・・・悪性リンパ種については、放射線療法、化学療法(抗がん剤)、生物学的製剤、造血幹細胞移植などがあります。なお、症状が出るまでは経過観察することもありです。

乳がんについては、外科療法、放射線療法、ホルモン療法、化学療法、分子標的療法などがあります。

まとめ

脇の下のリンパの腫れは、痛みを伴わない場合の原因に悪性リンパ種や乳がんなど悪性度が高い病気が関係していることがあるので要注意です。

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